〜骨粗鬆症に関する研究に助成金を提供、応募期間は8月末まで〜
骨粗鬆症は、骨量の減少と骨質の劣化により骨の強度が低下して、骨折しやすくなる病気です。加齢や閉経などによって、骨吸収と骨形成のバランスが崩れることが原因です。
現在、日本における40歳以上の骨粗鬆症の有病者数は1,280万人(男性300万人、女性980万人)と推計されています1。加齢とともに増加し、特に女性に多く、高齢者人口の増加などから将来的にも増加すると推測されています1,2。また、加齢による骨粗鬆症の増加に相関して骨折も増え、60~70歳代にかけて急激に増加します3。発生件数も増え続けており、特に女性の大腿骨近位部骨折の件数は、1987年の3万9,700件から2017年には約3.8倍の14万9,300件にまで増加しています3。
高齢者、特に女性は骨折リスクが高い状態にあり、フレイル(身体的脆弱性のみならず精神・心理的脆弱性や社会的脆弱性、自立障害や死亡を含む健康障害を招きやすい状態)やロコモティブシンドロームとも関連する骨折や、その要因となる骨粗鬆症に積極的にアプローチすることが喫緊の課題として求められています。
この課題の解決を目指す取り組みの一環として、アムジェン株式会社は公益財団法人 骨粗鬆症財団(折茂 肇理事長)の令和4年度財団研究助成に対し、前年度に引き続き協賛いたします。本プログラムは、骨粗鬆症の発症及びそれによる骨折を予防し、骨粗鬆症により生じる寝たきり等の生活の質の低下の改善につながる臨床研究に対し助成を行うもので、現在同財団にある唯一の研究助成プログラムです。アムジェン株式会社はこの趣旨に賛同し、令和2年度から協賛しています。
本プログラムの対象は、骨粗鬆症に関する国内臨床研究(ロモソズマブ、デノスマブに関する研究は除く)で、助成対象期間は令和4年1月~12月の1年間。助成金額は1件あたり100万円(最大10件まで)。骨粗鬆症財団が選抜した医学専門家で構成される選考委員会が審査し理事会での決定を経て、令和3年12月中旬頃に応募者に通知します。募集期間は令和3年7月1日~8月31日(必着)です。
詳細は骨粗鬆症財団のWebサイト新着情報(https://www.jpof.or.jp/)をご覧ください。
参考文献
- Yoshimura N, et al. J Bone Miner Metab. 2009; 27(5): 620-8.
- Kanis JA, et al. J Bone Miner Metab. 2012; 30(6): 700-5.
- Takusari E, et al. JBMR PLUS Volume5, 2021. e10428.