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小児反復性および慢性片頭痛を対象とした
グローバル第Ⅲ相臨床試験OASIS PEDIATRIC [EM][CM]で、
日本人小児患者の組み入れ開始

アムジェン株式会社(本社:東京、代表取締役社長:スティーブ・スギノ)は、この度、抗CGRP(カルシトニン遺伝子関連ペプチド)受容体抗体であるエレヌマブ(遺伝子組換え)について、小児の反復性片頭痛(EM)及び慢性片頭痛(CM)を対象とした二つのグローバル第Ⅲ相臨床試験(OASIS PEDIATRIC[EM]と[CM])に最初の日本人の小児患者が組み入れられたことをお知らせします。

OASIS PEDIATRIC[EM]試験と同[CM]試験は、それぞれEMまたはCMを有する児童(6歳以上 12 歳未満)および青少年(12歳以上 18 歳未満)を対象としたエレヌマブの片頭痛予防薬としての有効性および安全性を評価する、ランダム化、二重盲検、プラセボ対照、並行群間比較のグローバル第Ⅲ相臨床試験です。

本試験の主要評価項目は、EMまたはCMと診断されランダム割り付けされた青少年被験者(12歳以上 18 歳未満)を対象とした、二重盲検投与期間(DBTP)の Week 9から Week 12までの4週間(投与3カ月目)における月間片頭痛日数(MMD) のベースラインからの変化です。

片頭痛予防はアンメット・メディカル・ニーズの大きい領域です。激しい頭痛を伴う片頭痛は、一般的に児童期から出現、青少年期に有病率が上昇し、男女ともに 30~39歳で有病率が最も高くなるとされています1

過去に報告されている3~13 歳の片頭痛患者を含む6つの国際共同治験では、片頭痛全体(EMおよびCM)の平均有病率は、男児で3.5%、女児で4.7%でした。12~14歳の平均有病率は、男児で4.7%、女児で7.0%に上昇し、12歳以上20 歳未満の有病率は、男性で6.0%、女性で9.7%と、片頭痛の有病率は児童期から青少年期、その後の成人期にかけて上昇していることが明らかにされています2

現在使用されている片頭痛予防薬の多くは、世界的にも成人に対する適応のみで、小児の片頭痛患者に対する予防療法は極めて限られています。CGRP受容体への阻害作用は片頭痛予防療法としては新規のアプローチであり、その作用を持つエレヌマブは、世界で初めて成人の片頭痛患者における片頭痛予防薬として米国食品医薬品局(FDA)より2018年5月に、欧州医薬品庁(EMA)より2018年7月に製造販売承認を取得しました。なお、本薬剤は日本では未承認であり、現在成人および小児の片頭痛患者における片頭痛予防薬として開発を進めています。

片頭痛について
片頭痛は神経疾患であり3、中等度から重度の頭部痛の反復性発作を伴います。通常は拍動性で、しばしば片側性であり、悪心、嘔吐、光、音、匂いへの過敏症を伴います4。片頭痛は個人的な苦痛、障害、生活の質の低下、社会への経済的コストと関連しています5。個人の日常業務遂行能力を妨げるような深刻な影響を及ぼします。世界保健機関 (WHO)の報告によると、片頭痛は男女ともに障害生存年数の原因となる疾患のトップ10に数えられ6、未だ十分な理解と治療が確立されていません5,7

エレヌマブについて
エレヌマブはCGRP受容体を阻害することで片頭痛患者における片頭痛を予防できるように特異的にデザインされた完全ヒトモノクローナル抗体です。複数の臨床試験で本剤の安全性および有効性が検討されています。4,000人以上の患者が本臨床試験プログラムに参加しました。

エレヌマブは、米国食品医薬品局(FDA)、欧州医薬品庁(EMA)、スイスメディック(Swissmedic)、オーストラリア医療製品管理局(TGA)など、世界の多くの規制当局から成人の片頭痛予防薬として承認されています。

アムジェン株式会社について
アムジェン株式会社は、世界最大規模の独立バイオテクノロジー企業である米国アムジェン社の日本法人です。2013年10月にアステラス製薬との合弁会社であるアステラス・アムジェン・バイオファーマとして事業を開始し、2020年4月1日にアムジェン社の完全子会社となり商号を変更しました。アムジェン株式会社では、循環器疾患、がん、骨疾患、炎症・免疫性疾患、神経疾患を始めとするアンメット・メディカル・ニーズが高い領域に焦点を絞り、現在、約600人の従業員が、「To serve patients – 患者さんのために、今できるすべてを」というミッションのもと、臨床開発から販売までの活動を行っています。

アムジェン社について
アムジェン社は、重篤な疾患に苦しむ患者さんのために、生物学的に革新的な治療を探索・開発・製造・提供する可能性を切り開いていきます。このアプローチは、疾患の複雑性の解明と人体の生物学上の基本を理解するために、先進的なヒト遺伝学などの手法を活用することから始まります。

アムジェン社は、アンメット・メディカル・ニーズが大きい領域に焦点を絞り、生物製剤の製造に関する専門知識を活用して医療効果の向上と人々の生活に画期的な改善をもたらすソリューションを追求しています。1980年に創業したバイオテクノロジーのパイオニアであるアムジェン社は、世界最大の独立バイオテクノロジー企業に成長し、世界中の多くの患者さんに貢献しており、革新的な可能性が期待されるパイプラインを開発しています。
詳細についてはwww.amgen.comをご覧になるか、ツイッターアカウント(www.twitter.com/amgen)をフォローしてください。

アムジェン社とノバルティス社の神経科学分野における協力について
2015年8月、アムジェン社はノバルティス社との間で、片頭痛の分野における先駆的な治療薬の開発と商業化を目的としたグローバル協力を開始しました。この協力は、Aimovig ® (エレヌマブ) として30カ国以上で販売されているエレヌマブを含むアムジェン社の片頭痛分野の治験薬に焦点を当てています。2017年4月、両社の協力関係は米国におけるAimovig®の共同販売へと拡大しました。アムジェン社は米国における上記Aimovig®を除く開発品と日本における全開発品の独占販売権を持っています。ノバルティス社は欧州、カナダ、その他の地域での独占販売権を持っています。アムジェン社とノバルティス社の神経科学分野における共同研究の中心にあるのは、片頭痛とこの衰弱性疾患を取り巻く固定観念や誤解と闘うという共通の使命です。

将来予想に関する記述(アムジェン社)
本ニュースリリースは、アムジェン社の現在の予想及び信念に基づいた将来予測に関する記述を含んでいます。過去の記述を除くすべての記述を将来予測に関する記述とみなし、それには、BeiGene社などの他の企業との共同研究のアウトカム、利益、相乗効果に関するステートメント、またはOtezla®(apremilast)の獲得について、予測されるOtezlaの販売成長及びnon-GAAP EPS増加の時期などに関するステートメント、さらに、収益の見通し、営業利益率、資本的支出、現金、その他の収益、予想される訴訟、仲裁、政治的、規制的または臨床的結果、または医療の実態、顧客及び処方する医療従事者の動向または実情、治療費償還に関する活動とその結果及びその他の予想と結果を含みます。将来予想に関する記述は、重大なリスク及び不確定要素を含み、以下で議論される記述及び、より詳しくはアムジェン社が提出した証券取引委員会(SEC)報告書に記載の内容を含みます。SEC報告書には、アムジェン社の直近の年次報告書(Form 10-K)、以降の四半期報告書(Form 10-Q)、臨時報告書(Form 8-K)を含みます。他に記載がない限り、アムジェン社は本リリース発表日時点の情報を提供しており、新たな情報、将来の出来事その他の結果として、本文書に含まれる将来予測に関する記述を更新するいかなる義務も負いません。

将来予測に関する記述は一切保証されるものではなく、実際に生じる結果は、アムジェン社が計画しているものと大きく異なる可能性があります。新規の製品候補の創製及び特定、または既存製品の適応追加のための開発は保証されるものではなく、立案から製品への進展については不確実です。したがって、特定の製品候補または既存製品の適応追加のための開発が成功し、製品となる保証はありません。さらに、前臨床試験の結果は、製品候補のヒトにおける安全かつ有効な作用を保証するものではありません。人体の複雑さはコンピューター、細胞培養システムまたは動物モデルによって、完全または時として適切に予測・説明できるものではありません。アムジェン社が臨床試験を完了し、規制上の製造販売承認を得るまでの期間の長さは過去に変化しており、同様に将来も変化するものと考えられます。臨床試験が成功しても、当社が設定した試験の評価項目が承認する上で十分なものであるか、規制当局が疑問視することもあります。アムジェン社は製品候補を、社内で、あるいはライセンス契約、他社との提携、ジョイントベンチャーにより開発します。これらの関係に基づき生まれる製品候補は関係者間の争議の対象となることがあり、当該関係を締結する時点での予想ほど有効または安全ではない場合があります。また、アムジェン社または第三者が、製品販売後に、機器を含む製品の安全性、副作用または製造上の問題を特定する場合があります。

アムジェン社の結果は、新製品・既存製品を当社が国内外で販売する能力、現在及び将来の製品を含む臨床開発及び規制作成、最近上市した製品の販売成長、バイオ後続品を含む他製品との競合、当社の製品製造上の問題または遅れ、ならびに世界の経済情勢により影響を受ける場合もあります。さらに、アムジェン社製品の販売は、価格設定上の圧力、政治的調査や公開審査、個人保険プラン及びマネジドケアのプロバイダーを含む第三者の支払者に課せられた償還方針の影響を受け、規制、臨床開発及びガイドラインの作成、及び国内外のマネジドケア及び医療コスト抑制策へのトレンドにも影響を受ける可能性があります。さらにアムジェン社の研究、試験、価格設定、販売及び他の業務は、国内外の政府規制当局による幅広い規制の対象となります。アムジェン社の事業内容が、政府の調査、訴訟及び製造物責任に関わるクレームにより影響を受ける場合もあります。さらにアムジェン社の事業内容が、新たな税法の導入または追加的な納税義務の発生により影響を受ける場合もあります。アムジェン社が、アムジェン社と米国政府間で交わした企業の法令順守に関する協定におけるコンプライアンス準拠に抵触した場合は重大な制裁措置の対象となり得ます。さらにアムジェン社は、通常、製品と技術の特許を取得していますが、特許取得及び特許申請により生じる製品の保護は、競合他社により侵害、無効化または回避される場合があり、現在及び将来の知的財産訴訟でアムジェン社が敗訴する場合もあります。アムジェン社は商業的な製造活動の大部分をプエルトリコを含む少数の基幹施設で実施しており、製造活動の一部を第三者に頼ってもいます。供給が制限された場合、特定の既存製品の販売及び製品候補の開発が制約される場合があります。アムジェン社の製品候補の一部の開発及びアムジェン社の商品の一部の商品化及び販売では、第三者との共同作業に頼っています。またアムジェン社は、多くの市販製品及び新製品の発明・発見について他社と競合します。アムジェン社の製品の一部の原材料、医療機器及び部品は、特定の第三者サプライヤーから供給されています。当社の販売業者、顧客および支払者は、当社との取引に伴い、購入に対する大きな影響力を持つことになります。同クラス製品全てに関連する、自社製品の類似製品についての重大な問題の発見は、当製品の売上、業績及び事業収益に実質的な悪影響を及ぼす場合があります。他の企業との共同作業または製品の買収、及び買収した企業の事業統合または製品のサポートに向けたアムジェン社の努力は、成功しない可能性があります。故障、サイバー攻撃、または情報セキュリティ侵害によって、アムジェン社のシステムやデータの機密性、完全性、有効性が損なわれるおそれがあります。アムジェン社の株価は変動し、様々な出来事に影響を受ける場合があります。アムジェン社の事業成績により、アムジェン社の取締役会が配当金を発表する能力、アムジェン社が配当金を支払う能力、またはアムジェン社が通常株を買い戻す能力が影響を受けるか、あるいはこれらが制限されるおそれがあります。アムジェン社は、当社に有利な条件で資本市場及び金融市場にアクセスできないか、またはこれらの市場を全く利用できない可能性があります。

このニュースリリースで論じられているアムジェン社製品の新規の効能・効果に関連する科学的情報は、暫定的かつ研究中のものであり、この製品について米国食品医薬品局が承認した表示内容の一部をなすものではありません。この製品は今回のニュースリリースで論じられている「研究」用としては承認されておらず、これらの使用に関するこの製品の安全性または有効性について結論を導くことはできませんし、導くべきでもありません。

注意事項(アムジェン株式会社)
このニュースリリースに含まれている医薬品(開発中のものを含む)に関する情報は、宣伝広告、医学的アドバイスを目的とするものではありません。

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この件に関するお問い合わせ先
アムジェン株式会社(東京)
コーポレート・アフェアーズ
TEL 03-5293-9516

REFERENCE

  1. Lipton RB, et al. Migraine prevalence, disease burden, and the need for preventative therapy. Neurology. 2007; 68(5):343-9.
  2. Abu-Arafeh I, Razak S, Sivaraman B, Graham C. Prevalence of headache and migraine in children and adolescents: a systematic review of population-based studies. Dev Med Child Neurol. 2010;52:1088-1097.
  3. Migraine Research Foundation. Migraine facts. Available from: https://migraineresearchfoundation.org/about-migraine/migraine-facts/ [Last accessed: April 2020].
  4. National Institute for Neurological Disorders and Stroke. Migraine information page. Available from: https://www.ninds.nih.gov/Disorders/All-Disorders/Migraine-Information-Page [Last accessed: April 2020].
  5. World Health Organization. Headache disorders. Available from: http://www.who.int/mediacentre/factsheets/fs277/en/ [Last accessed: April 2020].
  6. GBD 2015 Disease and Injury Incidence and Prevalence Collaborators. Global, regional, and national incidence, prevalence, and years lived with disability for 310 diseases and injuries, 1990–2015: a systematic analysis for the Global Burden of Disease Study 2015. Lancet. 2016;388:1545–602.
  7. Diamond S, Bigal ME, Silberstein S, et al. Patterns of diagnosis and acute and preventive treatment for migraine in the United States: Results from the American Migraine Prevalence and Prevention Study. Headache. 2007;47:355–363.